牛馬の歩み くっきーブログ

自己紹介 天理教西野分教会長の日常の思考 宗教法人 代表役員 既婚 2児の父    私立天理大学体育学部中退 大学時代はほぼほぼ柔道、 時々バイト・パチンコ・麻雀・稀に勉強と、毎日が充実していたが将来について漠然と不安を抱え悶々と過ごしていたと思っている。 2015年 天理教西野分教会長任命 現在へ至る。   趣味 テレビ鑑賞・スポーツ観戦、少年柔道を指導(振武館) 最近はsnsを見ている事が多いかな。 僕はお酒を飲まないので、妻と子供たちとお菓子を食べるのが楽しみ

おかきさげの4つの段落とその成立のポイント|第4回コムヨシ布教所オンライン勉強会ふりかえり

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こんにちは、くっきーです。

 

コムヨシサロンのオンライン勉強会のふりかえりです。

 

ヒサマツ氏によるおかきさげの解釈を、梅田論文を読み解きながら学んでいきました。

(この論文は道友社で誰でも購入出来ます。)

 

「おかきさげ」の諭し(さとし)のポイント

おさづけさしづの変遷を見ていく中で、おかきさげの諭しのポイントを探っていきます。

 

おさづけさしづ

おさづけを渡されたときに、下されたおさしづ(御神言、ごしんげん)

明治27年7月以前のおさしづの中に191件下されている。

今はない。

 

おさづけさしづの変遷の様子を見ると、現在のおかきさげの諭しのポイントが見えてきます。

 

結論から言うと、

たすけ一条の歩みを進めていく上で大事なのが

『誠』と『かしもの・かりもの』

それが見えてきます。

 

天理教校論叢、天理教学研究

「おさづけのおかきさげについて」

梅田正之先生の論文をもとに勉強していきます。

 

おかきさげに何が書かれているか?

1.序文

さあさあだんだんの席返すがえすの席をして、さあ一日の日というは生涯の心を一つの理を以って一つ席とす。席に順序一つの理は、よく聞き分け。席に一つの理は、生涯の理を諭す。生涯の理を諭すには、よく聞き分け。難しい事は一つも言わん。どうせこうせこれは言わん、これは言えん。言わん言えんの理を聞き分けるなら、何かの理も鮮やかという。

 

2.かしもの・かりもの

それ人間という身の内というは、神のかしもの・かりもの、心一つが我がの理。心の理というは、日々という常という、日々常にどういう事情どういう理、幾重事情どんな理、どんな理でも日々に皆受け取る。受け取る中に、ただ一つ自由という一つの理。自由という理は何処にあるとは思うなよ。ただめんめん精神一つの理にある。

 

3.誠

日々という常という、日々常に誠一つという。誠の心と言えば、一寸には弱いように思うなれど、誠より堅き長きものは無い。誠一つが天の理。天の理なれば、直ぐと受け取る直ぐと返すが一つの理。よく聞き分け。又一つ、一名一人の心に誠一つの理があれば、内々十分睦まじいという一つの理が治るという。それ世界成程という、成程の者成程の人というは、常に誠一つの理で自由という。よく聞き取れ。又一つ、これまで運ぶという、尽すという。運ぶ尽す中に、互い扶け合いという。互い扶け合いというは、これは諭す理。人を救ける心は真の誠一つの理で、救ける理が救かるという。よく聞き取れ。

 

4.誠の心を具体的に落とし込む

又一つ、これまで運ぶ尽す一つの理は、内々事情の理、めんめん事情の理に治め。又一つ、第一の理を諭そう。第一には、所々に手本雛形。諭す事情の理の台には、日々という。日々には家業という、これが第一。又一つ、内々互い互い孝心の道、これが第一。二つ一つが天の理と諭し置こう。さあ、これより先永く変わらん事情に。

 

完成に至るまでに出されていたおさづけさしづ

の変遷を見ていくことで、現行のおかきさげ

のポイントが「かしもの・かりもの」「誠」

であることが分かります。

 

おさづけさしづを1〜5期に分ける。

梅田論文では、おさづけさしづを便宜上1期から5期に分けることによって、内容の違いを浮き上がらせていきます。

 

1期→今のおさしづと全然似ていない

         「渡すで」

 

2期→A たすけ一条のためにさづけの理を渡す

         B 今日の日を生涯の心のとして通れ

              一日生涯

        (AとBの文言が混在している)

 

3期→誠

 

4期→かしもの・かりもの

 

5期→今とほぼ同じ

 

それぞれが段々加えられていきます。

 

具体的なおさしづで見ていくと、

 

1期 明治20.5.6〜明治21.1.14

熱心な信仰者を引き寄せて(身上など)、神の方から渡されたようです。

あしきはらひたすけたまへ天理王命、三遍又三遍又三遍、三三三の理を渡そ。しっかり受け取れしっかり受け取れ。

       

2期 明治21.1.19〜明治21.9.29

たすけ一条の理、たすけ一条(はこれからや)

今日一日の日を忘れんようさづけ渡そ     

 

3期 明治21.9.29〜明治21.12.13

人を救ける処の心というは、誠一つが救ける。

人を救けるというは、真の心の誠の理が救ける。常に誠の理をあれば自由自在。

常に誠の理を聞き分けて、これより心入れ替えて。

ここからが語られはじめます。

 

4期 明治21.12.14〜明治22.9.3

人間というものは、身はかりもの心一つが我がのもの。どんな心も受け取る。自由自在の理を聞き分け。

 

人間というは、身はかりもの、心一つだけ我がもの。心一つより、どんな心ある。

どんな心も皆受け取る中に、自由自在という理を聞き分け。

かしもの・かりものが語られはじめます。

 

5期 明治22.10.9〜明治23.6.25

ほぼ後に内容が一定になっていきます。現行のおかきさげと同じお言葉となってきます。

※引用はやめておきます。

 

たすけ一条の歩みを進めていく上で大事なこと

繰り返しになりますが、たすけ一条の歩みを進めていく上で、

「誠」が大事だあることか分かります。

「誠の理が救ける」

 

「誠」が信仰実践の具体的なとすれば、

「かしもの・かりもの」は、それを裏付けるルールのようなものです。

 

誠の心遣いを見て守護するというルール、

だから誠の心で通ることが大事なんだよ!と。

 

かしもの・かりもの  ⇨  ルール

              誠                 ⇨  攻略法

誤解を恐れず、分かりやすくシンプルに言うとこうなります。

 

たすけ一条の道を通っていく上で、が大事だよ。

それはかりもの・かりものというルールがあるからだよ!!

 

これがベースになっているのがおさづけさしづの展開です。

 

このように変遷を追っていくと、今のおかきさげのポイントは、

「誠」「かしもの・かりもの」

に要点があって、その要点こそがたすけ一条を歩んでいく上で大事なことなのです!

 

ほそく

⚪︎5期の後にもおさづけさしづは渡されているそうです。おさづけを渡されるようになった時期にも、おさづけさしづは出されています。

 

⚪︎初期のおさしづには書き落としが多く見られるそうです。

 

⚪︎おさづけをもらう(渡す)人の教育レベル(信仰的)に応じておかきさげお文言が増やされていった。

 

⚪︎「ルール」=世の中の土台的な決まり事

 

⚪︎おさづけを取り次ぐ人の心が誠の心でなければならない。(受け取っていただけない)

 

⚪︎(今の)おかきさげは、解釈の自由度が広がり過ぎるため、誠、かしもの・かりものが要点であると軸を持って読むことで、軸に沿った理解ができる。

 

おわり